広大な大地を駆け回ろう!!~キルギスでのホーストレッキング体験談~
こんばんは。皆さんは馬に乗ったことありますか?牧場での乗馬体験くらいなら、、、という人も多いでしょう。今回は、広大な大地を、誰の補助も借りいることなくひたすら馬に揺られることができる、キルギスでのホーストレッキングについて紹介します。
①どこでできるの?
首都ビシュケクから5時間ほど車で走ったところにあるナリンという街でトレッキングの申し込みができます。ここにはCBTというツアー窓口があり、僕が訪れたチャタルコル湖以外にも、ソンクル湖へのツアーなど様々なツアーを扱っています。
②どんな行程?
僕が選んだチャタルコル湖へのツアーは、以下のような行程になっています。
タシュラバットという、かつてキャラバンサライの宿として栄えた地で1泊したのち馬に乗って出発、そこから4000m級の名もなき山を越え、標高3500mに位置するチャタルコル湖へ向かいます。
チャタルコル湖に到着後は湖の近くでユルタに泊まり、翌日はまた馬に乗ってタシュラバットへ戻る、という行程です。
馬に揺られるのが心地良すぎて所要時間を正確には覚えていませんが、片道4時間前後だったと思います。
③馬に乗るってどんな感じ?
皆さんが想像する乗馬といえば、平坦な道を、インストラクターに導かれながら優雅に練り歩くってのが普通だと思います。
キルギスは普通じゃありません。
タシュラバットで1泊した僕が目を覚ますと、馬の大群がこちらに向かって駆けてきます。(西部劇を思い浮かべて差し支えないです)
そのうちの1頭の前に連れていかれ、言葉も通じない中とりあえず馬に跨がされます。
そして、”馬の腹を軽く蹴ると進む” ことだけをジェスチャーで教えられ、「大丈夫かよ、、、」という不安を拭い切れないまま、現地ガイドが先導する馬に続きます。
そうはいいながらも馬はゆっくり歩いてくれるし風景は非常に牧歌的。
ゆったりと歩を進め、「ああ、なんて心地いいんだ」と悦に浸っていました。
最初のうちは、、、
しばらくすると僕の不安は的中。「チュートリアルは終わりよ」と言わんばかりに歩く速度が上がっていきます。
しかも、牧歌的な眺めも最初のうちだけ。だんだん斜面が急になってきます。
「アニキ、ここは穏便に行きやしょうぜ」という僕の思いを儚く打ち砕くかのように駆け足になる馬。
「進め」の動作しか教わっていないので誰もアニキを止めることなんてできない。
当たり前のように足を踏み外しそうになるアニキ。
生きた心地のしない僕。
長時間揺らたせいで限界が来てる僕の尻。
遥か遠くで嘲笑うかのようにピーヒョロ鳴くトンビ。
心のよりどころは、ガイドの馬と僕の馬が気持ちばかりのロープでつながれていること。
「ああ、俺の馬が転落したらガイドの野郎も道連れだな」
道中そんなことばかり考えていました。
④どんな景色が見れるの?
正直スリルは半端ないので「安全・安心の旅」を求める人には向かないことを断言しておきます。
しかしながら、スリルと引き換えに目に飛び込んでくる景色はどれも息を呑む程美しい風景ばかり。
あんな景色や
こんな景色を見ることができます。
標高も4000メートル近くあるため空は青いし雲は近い。さらに晴れていば夜には満点の星空を見ることができるという大自然好きにはたまらないツアーとなっています。
(記憶が非常にあいまいで恐縮ですが、2万円あればおつりが来るくらい破格の安さで楽しむことができます!!!)
20か国以上旅した今でも、このホーストレッキングで見た景色は強く印象に残っています。
⑤さいごに
空は吸い込まれるくらい青い空と近すぎる雲。聞こえるのは馬の足音と息遣い、遠くで鳴く鳶の声だけ。そして眼前に広がる美しい山々、、、
こんな非日常を味わうことができる場所は、世界広しといえどもそんなに多くありません。
皆さんもぜひ、キルギスでホーストレッキングをしてみてはいかがでしょうか。
P.S. 継続的な揺れによる尻の痛みは、馬の胴体を内またで挟み込むように座ることで驚くほど軽減されることがツアー最終盤になって判明しました。皆さんもぜひやってみてね!!